荷物の持ち込み、持ち帰り

第67次南極地域観測隊が来てから、昭和基地は賑やかな雰囲気に包まれています。太陽が沈まないことで一日中明るく、観測部門も設営部門も短い夏期間での計画や引継ぎを協力して実施しています。
昭和基地での活動の前提として、南極観測船「しらせ」に積んで持ってきた大量の荷物の持ち込みをしっかり行うことが重要です。今年は海氷状況が悪かったために、氷上輸送が一時危ぶまれましたが、予定を変更して「しらせ」の到着を早め、結果として無事に氷上輸送を実施することができました。燃料に関しても、昭和基地から「しらせ」接岸点までの距離が例年の2~4倍もの距離になりましたが、無事に予定量を昭和基地の燃料タンクに送油して、67次越冬隊が越冬できる条件が整いました。
その後ヘリコプターを使った空輸でも次々と荷物が運び込まれて、夏期間の観測や研究資材も着々と揃い始めました。

輸送が始まる前にヘリポートのフォークリフトを点検
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月22日)
持ち帰る資材や廃棄物が並べられたヘリポート
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月21日)

氷上輸送では次々とコンテナが雪上車で運ばれる
撮影:JARE66小川萌(2025年12月30日)
フォークリフトで整列させて並べる
 撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月30日)

持ち込まれたスチールコンテナ 食材等が詰まっている
撮影:JARE66 米村幸司(2026年1月7日)

同時期に66次越冬隊の荷物を持ち帰る輸送作業も行いました。夏期間の前半は良い天気が続き日射が強く海氷が融ける速度が速かったので、持ち帰り輸送も迅速に行う必要があり、多くの隊員が業務に従事して短期間で実施しました。今年は、正月行事を1月2日としたため、新年を迎えたのは、氷上輸送中でした(氷上輸送は海氷が固く閉まっている夜に行われます)。66次隊、67次隊の多くの隊員と共に周囲をコンテナに囲まれて新年を迎えたことは今となっては良い思い出です。
空輸でもヘリコプターのダウンウォッシュという強烈な下向きの突風に煽られながら荷物を次々と「しらせ」に戻していきました。観測で使った機材やサンプル、そして越冬隊の私物が運搬されていきました。私物が昭和基地にほぼ無くなったことで越冬の終わりを感じ、少し寂しい気もしますが、荷物が積まれて溢れていた敷地が広々とした空間に変わり、大きな青空が広がりを見ると清々しい達成感でいっぱいでした。

左側に並んでいたコンテナが一掃され景色が広がった
 撮影:JARE66 米村幸司(2026年1月1日)
何もない風景にフォークリフトで駆け巡ったタイヤ痕
 撮影:JARE66 米村幸司(2026年1月16日)
輸送作業を応援してくれるかのように現場を旋回する鳥
 撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月31日)

(JARE66 米村幸司)