12月2日に再びペンギン調査として2チームが並行して活動を行いました。先遣隊で到着した國分隊員を中心とするペンギンチーム(安達隊員、齋藤隊員)、そして越冬隊の小川隊員を中心とするペンギンセンサスチーム(太田隊員、名本隊員、米村)です。11月15日と同様にペンギンチームはまめ島に、ペンギンセンサスチームはまめ島とオングルカルベンに向かいました。ここ数日気持ちの良い天気ではあったのですが、海氷が融け始めてしまい、雪上車から重量の軽いスノーモービルに乗り換えて、往路は一緒に、調査中は一旦別行動をして、復路で再び合流して昭和基地に戻りました。
ペンギンチームはまめ島で引き続きペンギン観測を行い、メス1個体からロガー回収、オス1個体にロガーを取り付けました。前回2週間前にも背中にロガーを付ける際に同行しました。今回は前回と別個体ではありますが、ロガーを付けたメス個体が採餌トリップを終えて無事帰ってきており、見つけた時に嬉しい気持ちになりました。ロガーを回収するべくペンギンチームは目的のペンギンをそっと捕獲し、慎重にデータロガーの取り外しを行っていました。ペンギンを落ち着かせるようにしてロガーを取り外している姿が印象的でした。この個体には水中の動画とGPSの二種類のロガーが取り付けられていました。記録を調べて、ペンギンが採餌トリップ中にどんな行動をしていたのか分かるのが楽しみです。
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
一方、越冬隊医療担当の小川隊員が主として担当しているペンギンセンサスチームは前回と同様にまめ島の調査、移動してオングルカルベンの調査を行いました。ただし今回は調査内容が違っており、親鳥がいるすべての巣数(親鳥が腹ばいになっているか、両足の間に卵が見える巣:抱卵巣数)と、卵はないが石をあつめた巣の脇に親鳥が立っている巣(非抱卵巣)の数が調査対象となっていました。個体の数を数える全数調査と違ってペンギンの動きは少ないものの、巣や卵の状態を一つ一つ数えていくことはとても難しい調査となっていました。卵も1つの場合、2つの場合、何もない場合があり、時には卵しかない場所など様々でした。巣は卵を取り囲むように小石が並べられており、どこかから一生懸命に集める様子が健気でした。複数人で3回ずつ無事にカウントを終えました。伝統ある調査に携われたことを光栄に思いました。この後、それぞれの卵が無事に孵化して雛鳥が沢山生まれることを楽しみにしたいと思います。
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
撮影:JARE66 米村幸司(2025年12月2日)
(JARE66 米村幸司)


