短冊に願いを

7月7日は七夕。日本のみなさんは、天の川を見られましたか?

7月7日の昭和基地は、あいにくの悪天候。6~7日にかけて、ブリザードが襲いました。このブリザードは最大平均風速29.5m/s、最大瞬間風速35.1m/sを記録したほか、視程・風速ともに所定の条件を満たし、65次越冬隊初となるA級ブリザード※に認定されました。

65次越冬隊初となるA級ブリザード
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年7月6日)

※昭和基地におけるブリザードのランク分け

また、7日の昭和基地では最高気温-1.5℃を記録し、1957年の1次隊の観測以来、7月でもっとも暑い日となりました(これまでの7月最高気温は、1995年28日(36次隊)と1990年10日(31次隊)の-2.5℃)。ブリザードは7日の午前中には終わったのですが、引き続き7日夜は雲が多く雪も降り、残念ながら七夕の天の川は拝めずおあずけとなりました。

七夕気分を盛り上げようと、管理棟の階段には笹を飾り付け、短冊に隊員たちの願いを書きました。昨年7月の隊員・同行者激励会(「隊員・同行者激励会」観測隊ブログ )は丁度七夕の日でしたので会場に七夕飾りの笹を用意し、参加者のみなさまに願いがこもった短冊を結び付けて戴きました。その短冊を65次隊で昭和基地に持ち込みましたので、今回の七夕笹飾りでも、皆さんの願いが叶いますようにと祈りながら、同じ笹に飾りました。

昨年のみなさまの願いと、越冬隊員の願いと。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年7月2日)

夕食には、調理隊員の心遣いで天の川をイメージしたデザートが用意され、星空を思い浮かべながら隊員一同美味しく頂きました。

夜空に浮かぶ星と天の川をイメージしたゼリー。調理隊員の心遣いに感謝。
撮影:JARE65 松本巧也(2024年7月7日)

日本のみなさんは、七夕の日はいかがお過ごしでしたでしょうか。また短冊にはどんな願いを書かれたでしょうか。みなさまの願いが叶いますように。

残念ながら七夕の夜には見られませんでしたが、
7月の昭和基地での天の川をご紹介します。
撮影:JARE65 奥谷椋一(2024年7月2日)

(JARE65 山岡麻奈美)