南極に来てから半分が過ぎ...

南極に到着してから約半年間が過ぎ、生活には慣れてきましたが、ブリザードの脅威や星空の煌びやかさ、オーロラの幽玄さなどの自然現象には驚かされる日々です。

こちらでは6月1日より極夜を迎え、太陽を見ない日が続いており、陽の温かさが恋しくなりつつあります。太陽を見ない日が続くと気分が落ちそうなときもありますが、そのようなときは、一緒に越冬している仲間の笑顔が太陽のように輝き照らしてくれます。

太陽のような笑顔
撮影:JARE65田端志野(2024年6月13日)

これから南極では、8月にかけて厳冬期を迎えます。マイナス30~40度と感じたことのない世界。未体験のことが、まだこの先も待っているのだと思うと1日1日が貴重な毎日です。まつ毛が自分の吐息で凍てつき、瞬きをするたびにまぶたが開きにくいことを感じつつも、目を見開いて残りの南極生活も事故や怪我なく過ごしていきたいです。

凍てつくまつ毛
撮影:JARE65 田端志野(2024年6月12日)

最後に、アムンセン・スコット南極点基地(米国)からのミッドウィンター祭のお言葉がとても素敵でしたので、一部を抜粋し、お送りします。

私たちが探検するのは、この人里離れた荒野だけでなく、自分自身の最も深い部分でもある。知ることのできる人はごくわずかであり、また知ることのできる人のほうがはるかに少ないように、私たちは可能なことのぎりぎりのところで自分とは何者かを発見し、真に生きるとはどういうことかを知ることになる。最後には、"もしも... "と問うことはなくなるだろう。 しかしある日、私たちは不思議に思いながら振り返り、あまりに素晴らしく美しい場所に立っていたことを思い出すかもしれない。

朝焼けと基地とオーロラと
撮影:JARE65 田端志野(2024年7月2日)

(JARE65 田端志野)