野菜のお手入れ じゃがオペ

冷蔵保存しているじゃがいもの芽を定期的に取り除く作業のことを「じゃがオペ(じゃがいもオペレーションの略称)」と呼んでいます。3月23日(土)、65次隊が昭和基地に到着して初となる「じゃがオペ」が行われました。

10月中旬に調達してから5ヵ月経過し、日本からはるばる南極にやってきたじゃがいもは、こんな状態に…
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年3月23日)
自分達が口にする食材ですから、隊員みな協力してじゃがいもの芽を取り除きます。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年3月23日)

また、白菜・キャベツも傷みが進行していたので、少しでも長く保存できるよう、傷んだ部位を取り除く作業を行いました。

今回のオペレーションを取り仕切った調理担当の髙木隊員。
キャベツも、随分と傷みが進行していました。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年3月23日)
こちらは11月下旬にフリーマントルで調達した白菜。食べられる部位がほとんどなくなってしまったものも…(上)
可食部がどんどん減っていく~と嘆きつつ、傷みが広がらないように、傷んだ箇所をしっかりと取り除きます。(下)
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年3月23日)
乾燥させないようにラップで巻いて、立てて保存します。生野菜が食べられる期間もあと少し。
撮影:JARE65 山岡麻奈美(2024年3月23日)

今回の作業では、じゃがいもは1年分の230kg、白菜・キャベツはそれぞれ240kg分を処理しました。日本で普段口にしている生鮮野菜は4か月も保存が効きませんが、フリーマントルで調達したキャベツ・白菜は切り口に石灰を塗ることで、保存性を高めています。ちなみにこれらの野菜を生のまま食べられるのは、4月いっぱいが限度だろうということです。

昭和基地への食料の搬入は、南極観測船「しらせ」により行われる年1回の輸送のみです。食材の追加補給が不可能な環境で、在庫量を管理しながら毎日献立を考え、美味しい料理で隊員を楽しませてくれる調理隊員の2人。いつもありがとうございます。

じゃがいもの長期保存のため、今後も月1回を目途に、じゃがオペを行う予定です。

(JARE65 山岡麻奈美)