冬期総合訓練①

2024年3月4日(月)から3月8日(金)にかけて、長野県東御市・湯の丸高原にて第66次南極地域観測隊の冬期総合訓練(通称:冬訓)が行われました。

冬訓は観測隊候補者を対象に、南極観測についての概要を理解し、南極で安全に行動するために必要な知識や技術を身につけるために毎年実施されるものです。ほとんどの隊員候補者にとって、冬訓は同じ隊次のメンバーと顔を合わせる最初の機会でもあります。

初日は上田駅で集合して宿泊拠点の「湯の丸高原ホテル」へ移動しました。簡単なオリエンテーションの後にはさっそく、南極観測の概要や歴史にまつわる講義が行われます。

長野県上田駅で集合後、宿泊地へはバスで移動します。
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)
講義前の様子
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)
国立極地研究所 南極観測センター長 伊村智 氏
講義「南極観測隊に期待すること」
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)
第66次南極地域観測隊隊長兼夏隊長 原田尚美 氏 他による
講義「第66次南極地域観測隊について」
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)

夕食後には冬訓2日目以降に実施するフィールドワーク訓練用の個人装備が配布され、サイズ合わせとパッキングを行いました。冬訓で使用する防寒着やザック、登山靴は本人の申告サイズに合わせたものを訓練中貸与しています。(個人で所有している装備を使用することも可能)

冬訓では夏隊と越冬隊、研究と設営、南極経験者とそうでない候補者をできるだけバラバラに構成した8名ほどの班で、期間中多くの行動を共にします。装備のサイズ合わせが行われた講義室では、アウトドアや南極経験のある候補者が他の班員に声を掛けながらサポートするシーンが多く見受けられました。

明日からはいよいよ雪山でのフィールドワークが始まります。

個人装備の配布
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)
ザックや防寒着、スパッツ、登山靴などが配布されます。
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)
「他班とも交流がしたい」という昨年のアンケート結果を受け、今年から班ごとに簡単な班員紹介ポスターが制作されました。
撮影:国立極地研究所広報室(2024年3月4日)

(国立極地研究所広報室)