7月10日、極夜の暗い朝、19広場に昭和基地で働く重機たちが並べられました。これは日本の子どもたちとオンラインで繋がり、観測活動や設営作業を紹介する南極教室の一場面で、この教室で進行役を務めた機械部門の隊員が19広場の重機から登場し、南極教室がスタートしました。
観測隊は重機を使って、観測施設や基地の建屋、設備の修理点検、夏期間には建築工事や物資の輸送など様々な活動を行います。たびたびブリザードが襲来し、積雪の多くなる冬の時期は、除雪作業で重機が活躍します。
ブリザードが数日続くと、建物の風下側に大きな雪の吹き溜まりができていたり、燃料配管の支柱の高さまで雪が迫っていたりするため、基地で安全に暮らせるよう除雪作業が必要となります。降り積もった雪を崩して、押し出して、均して、隊員みんなで役割分担しチームワークを生かして除雪を進めていきます。ここは南極、もしも重機や車両の一部が故障しても簡単に代わりの部品を補給することはできません。やさしく大切にする気持ちを常に持って、除雪作業を進めていきます。
(JARE64 白野亜実)