昭和基地への物資補給は食糧品含め、「しらせ」による輸送の年1回に限られています。そのため葉物野菜や卵など生鮮食料品は、越冬生活の前半で尽きてしまいます。そんな隊員の食生活を少しでも豊かなものにするべく、越冬隊の生活係のうち「農協」係が基地主要部建屋内のグリーンルームで水耕栽培による野菜作りを行っています。南極環境保護法に基づき、出発前に環境省に確認申請を行ったうえで種子等を持ち込んでいます。
63次隊の「農協」係から栽培方法を引継ぎ、すでに数回の収穫が行われました。この日は立派に育ったワサビ菜、かいわれ、しいたけが収穫されていました。
収穫された野菜は調理隊員の料理とともに食卓に上ります。濃い緑の野菜に、いつもより会話も弾む食事の時間になりました。
(JARE64 白野亜実)