南極地域の測地情報及び地形情報は、隊員の安全な野外活動を支える基盤情報であるとともに地球規模地殻変動の解明に必要不可欠です。そのため測地観測は第1次南極地域観測隊(1956年派遣)以来継続して行われています。基準点測量、水準測量、重力・地磁気測量、GNSS(GPS)連続観測、写真測量による地形図作成等を通して、南極大陸における位置の基準を整備すると共に科学的・基礎的情報の整備に貢献しています。
1月17日~20日に行われたパッダでの測地観測では、既存基準点の改測と、新規基準点の設置が行われました。担当の瀧隊員は「南極で基準点を設置できることはとても貴重な機会です」と業務への思いを語りました。
パッダはリュツォ・ホルム湾の、白瀬氷河の近くにある小さな島です。島の大半は雪で覆われていますが、露岩域には水たまりも多くあり美しい風景を作り出しています。
(JARE64 山口真一)