今回は、観測隊が活動する昭和基地周辺のいくつかの露岩域をご紹介します。
■ラングホブデ(ノルウェー語で「長い丸丘」の意味)
ラングホブデは昭和基地の南方約20kmの位置にあり、標高378mの長頭山がそびえています。観測隊の野外活動が特に活発な露岩で、「南極特別保護地区」に指定されている雪鳥沢では、蘚苔類や地衣類の植生変化のモニタリングを行っています。また、水くぐり浦や袋浦にはアデリーペンギンのルッカリー(営巣地)があり、個体数調査や生態調査を行っています。
■スカルブスネス(ノルウェー語で「鵜の岬」の意味)
スカルブスネスは昭和基地の南方約50kmの位置にあります。きざはし浜小屋という観測小屋があり、長期間滞在しての観測も可能です。氷河が削った谷には湖が点在しています。64次隊では計画がありませんでしたが、湖の潜水調査などが行われることもあります。
■テーレン(ノルウェー語で「凍土」の意味)
テーレンは昭和基地の南方約70kmの位置にあります。3~4kmほどの小さな露岩地域で、テーレン氷河とスカーレン氷河の2つの氷河に挟まれています。
■ルンドボークスヘッタ(ノルウェー語で「丸湾帽子(岩)」の意味)
昭和基地より南方に約100kmの位置にある露岩域です。アニメの主人公たちが訪れたことで有名な場所です。見覚えありませんか?
(JARE64 山口真一、極地研広報室)