64次隊の地形チームでは、湖底・海底地形調査と掘削による堆積物の採取、陸上での氷河地形調査と岩石試料採取を実施しています。採取した地層サンプルから、湖や海の環境変化に敏感な微化石・化学成分の分析や、最新の年代測定を駆使することで、過去におきた大規模な南極氷床の融解の規模やタイミングのメカニズムを解明しようとしています。2022年12月23日から27日にかけて、昭和基地からおよそ南方向へ100㎞ほど離れたルンドボークスヘッタという露岩域の丸湾大池で調査を行いました。
「今回はこれまでの記録を大きく超える6m以上の堆積物が採取できました。この試料を持ち帰って分析することで、これまで良くわかっていなかった南極氷床が大規模に融解するしくみが明らかになっていくはずです!」と菅沼隊員は嬉しそうに語ってくれました。
(JARE64 山口真一)