地形チーム ルンドボーグスヘッタでのサンプル採取

64次隊の地形チームでは、湖底・海底地形調査と掘削による堆積物の採取、陸上での氷河地形調査と岩石試料採取を実施しています。採取した地層サンプルから、湖や海の環境変化に敏感な微化石・化学成分の分析や、最新の年代測定を駆使することで、過去におきた大規模な南極氷床の融解の規模やタイミングのメカニズムを解明しようとしています。2022年12月23日から27日にかけて、昭和基地からおよそ南方向へ100㎞ほど離れたルンドボークスヘッタという露岩域の丸湾大池で調査を行いました。

「今回はこれまでの記録を大きく超える6m以上の堆積物が採取できました。この試料を持ち帰って分析することで、これまで良くわかっていなかった南極氷床が大規模に融解するしくみが明らかになっていくはずです!」と菅沼隊員は嬉しそうに語ってくれました。

安全のためロープで確保しながら丸湾大池の氷上を歩く
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月24日)

掘削ポイントとして湖の水深の深い場所を探します
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月24日)
氷に穴を空けた後に湖底の堆積物を採取するための装置を入れます
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月24日)
湖底の堆積物は固いため、削岩機を使って採泥器を押し込み堆積物を採取します
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月25日)
水深約26.5mの湖底から、約6.2mの堆積物を採取することに成功しました
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月25日)
氷河地形調査と岩石試料採取のために山を登ります
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月26日)
モレーン(氷河に削り取られた岩石などが堆積した地形)でサンプルになる岩石を探す
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月26日)
サンプルとして持ち帰る岩石をハンマーで割る
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月24日)
岩石カッターで岩石を切り出す
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月24日)

ノミとハンマーでサンプルを取り出し、持ち帰る
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月26日)

JARE64 山口真一)