前回、64次隊を乗せた「しらせ」は、流氷域に進入したことをお伝えしましたが(12月15日既報)、12月18日18時(昭和基地時間、日本時間19日0時)時点で、いまだリュツォ・ホルム湾の流氷域を航行中です。昭和基地まであと約80kmのところまで来ています。
16日頃から、海氷や積雪が複雑に折り重なり、ゆく手を阻むほどの厚さとなっている乱氷帯を通過しており、ラミング※を繰り返して進んでいます。なかなか海氷が割れず難航していますが、「しらせ」乗員の皆さんの尽力で少しずつ昭和基地に近づいています。
隊員たちは設営・観測資機材の荷造りや打合せの傍ら、甲板に出て雄大な景色や近くの動物たちを眺めたり、読書をしたりと残り少ない船内生活を楽しんでいます。
※ラミング…氷が厚い場合に一度後進して、勢いをつけて氷盤に乗り上げて砕氷すること。
(JARE64 白野亜実)