まだまだ流氷域航行中

前回、64次隊を乗せた「しらせ」は、流氷域に進入したことをお伝えしましたが(1215日既報)、121818時(昭和基地時間、日本時間190時)時点で、いまだリュツォ・ホルム湾の流氷域を航行中です。昭和基地まであと約80kmのところまで来ています。

16日頃から、海氷や積雪が複雑に折り重なり、ゆく手を阻むほどの厚さとなっている乱氷帯を通過しており、ラミング※を繰り返して進んでいます。なかなか海氷が割れず難航していますが、「しらせ」乗員の皆さんの尽力で少しずつ昭和基地に近づいています。

隊員たちは設営・観測資機材の荷造りや打合せの傍ら、甲板に出て雄大な景色や近くの動物たちを眺めたり、読書をしたりと残り少ない船内生活を楽しんでいます。

※ラミング…氷が厚い場合に一度後進して、勢いをつけて氷盤に乗り上げて砕氷すること。

目の前いっぱいに広がる流氷と氷山
一面雪景色のスキー場に来たよう
撮影:JARE64 白野亜実(2022年12月18日)

乱氷帯を少しずつ進む
撮影:JARE64 白野亜実(2022年12月18日)
船尾から「しらせ」航跡を眺める
氷を割りながら進んでいることがわかる
撮影: JARE64 白野亜実(2022年12月18日)

アデリーペンギンの群れに遭遇
撮影:JARE64 白野亜実(2022年12月18日)

ブリッジから撮影したラミングの様子
①から④で一度後進して、⑤⑥で一気に前進して氷に乗り上げて砕く
撮影:JARE64 白野亜実(2022年12月16日)

ラミング時、船首から海面方向を見たところ
海氷上の雪を水を撒いて融かしながら進む
撮影:JARE64 山口真一(2022年12月16日)

(JARE64 白野亜実)