しらせ大学・しらせアカデミー

「しらせ」は11月18日に赤道を超え、20日にロンボク海峡を通過し、現在は寄港地のオーストラリアのフリーマントルを目指して航行中です。船内では21日から23日の3日間にわたり、しらせ大学・しらせアカデミーが開催されました。しらせ大学は2代目の南極観測船「ふじ」が就航した7次隊から始まった歴史のある行事で(当時は「ふじ大学」)、観測隊員から「しらせ」の乗組員向けに授業が行われます。一方、しらせアカデミーは「しらせ」乗組員から隊員向けに海上自衛隊の概要、「しらせ」各科の紹介を行うもので、後年になってしらせ大学に組み込まれるようになりました。学長の開講挨拶に始まり、観測隊からは宙空圏変動、南極奥地での気候観測、南極を囲む海と地球規模変動、南極域の雲観測、海氷下の魚類の行動追跡、現場監督の仕事の話が行われ、しらせアカデミーと合わせ9つの講義が行われました。すべての講義が終了すると閉講式が行われ、波江野艦長から、今後の行動のモチベーションに繋がる良い話を聞くことができた、通常では経験できないような世界に触れることができた、と講評をいただきました。

観測隊と「しらせ」乗組員では所属は違いますが、南極観測を成功させるという同じ目的を持った仲間です。今後もお互いが無事に任務を達成できるよう親交を深めていきたいです。

ユーモラスに開講の挨拶をする学長
撮影:JARE64 山口真一(2022年11月21日)
講義は本格的な内容です
撮影:JARE64 山口真一(2022年11月21日)
後半はしらせアカデミーとして乗組員から隊員向けの講義になります
撮影:JARE64 山口真一(2022年11月21日)

閉講式の後、講師、観測隊長、しらせ艦長の記念撮影
撮影:JARE64 山口真一(2022年11月23日)

(JARE64 山口真一)