筑波大学附属高校生徒が東京大学研究室を訪問

皆さん初めまして。今回、教員南極派遣プログラムで第64次南極地域観測隊に同行する筑波大学付属高等学校教員の小松です。この度、64次夏隊の早稲田卓爾隊員・教授(東京大学 大学院新領域創成科学研究科 海洋技術環境学)にお誘いいただき、早稲田隊員の研究室を本校の生徒が訪問しました。その様子をご紹介します。

新領域環境棟にある施設「氷海造波水槽」にて、波浪と海氷の相互作用を測定する実験を見学しました。生徒たちは、実際に氷に触ったり  、波によって移動していく氷の様子を熱心に観察したり、実験室ではたくさんの質問が飛び交いました。高校物理基礎で扱う波の単元や数学の正弦関数において理論として学ぶことが、実際に目の前に物理的な現象として観察できることに感動していました。

氷海造波水槽での実験の様子
撮影:JARE64 小松俊介(2022年10月4日)
波によって破壊された氷を手に取る生徒
撮影:JARE64 小松俊介(2022年10月4日)

見学会後半は、早稲田隊員の南極観測における研究計画や極地における海洋研究に関する講義を受けながら知見を深めました。また、実際に北極や南極での観測に参加された学生さんにお話を伺うことができました。北極と南極では、その環境要因から氷の生成過程や融解メカニズムが異なるとのことで、地球規模の視点で観測データを収集し研究されていることに圧倒されました。その他にも南極での生活や食事に関する質問をするなど、生徒たちにとって貴重な体験となりました。

特別講義を受講する様子
撮影:JARE64 小松俊介(2022年10月4日)

昭和基地から国内向けに行なう南極授業や当ブログで、 早稲田隊員、同研究室の内山亮介隊員をはじめ、隊員の皆さんが南極で観測活動を行う様子をお届けしていきたいと思います。  

(JARE64 小松俊介)