下田沖から南極氷下の海を目指して

7月8日、伊豆下田沖合でのAUV MONACA(モナカ)海域試験の最終日を迎えました。台風4号の影響もうまく回避し、筑波大学下田臨海実験センターの協力のもと、クリアすべき試験項目を無事に達成しました。
この新型海中ロボットは南極沿岸域に広がる海氷・棚氷下の海へ潜り込み、海水の性質や海底地形、海氷の形状を観測できる代物で、64次隊ではリュツォ・ホルム湾で初めての観測を実施します。
この後、東京大学生産研究所の水槽で最後のメンテナンスを実施して、いよいよ南極観測船「しらせ」に積み込みます。開発着手から5年、色んな思いを背負って半年後にデビュー戦です。

AUV MONACAを研究調査船「つくばⅡ」から海中へ投入する作業風景
撮影:JARE64 藤井昌和(2022年7月8日)

AUV観測を担当する山縣広和隊員(写真左)は「どんなに確認しても、潜行から浮上までいつも緊張しています。共にMONACAに入れ込んだ仲間たちの代表として、MONACAと南極に行きます。現場でも一つ一つ航行実績を積み重ね、意義あるデータを持ち帰れるよう頑張りたいと思います。」と言っていました。

AUVAutonomous Underwater Vehicle、自律型無人海中ロボット

(JARE64 藤井昌和)