南の空

デッキに出れば、気温は30℃を超え、身にまとわりつくジメジメした常夏の空気。

赤道が近づいてきました。

 

空を眺めると、南の空らしい雲が浮かんでいます。

列をなす積雲と、積乱雲
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月25日)

写真左側に見える積乱雲からは、雨が降っているのが分かります。 

 

海の上に浮かぶ多種多様な雲
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月25日)

手前に浮かぶのは、積雲。その上には、薄く横に広がった高積雲。そしてその奥には大きく沸き立つ積乱雲。

11月の日本ではなかなか見られない空です。

 

ここに来るまでに、こんな空の景色も見られました。

太陽光が積雲によって隠されてできた薄明光線(天使のはしご) 
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月21日)
夜明け前の空 
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月25日)
常夏の青空の下、艦上体育で汗を流す隊員たち
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月25日)

 

観測隊本隊がしらせで赤道を超えるのは、20年ぶりのことです。しらせ船上からこのような空を見られるのも、今年ならではのことでしょう。

 

さて、“南の空“というと、このような常夏のイメージですが、我々はもっと南に下っていきます。大気は地球を大きく巡っており、この常夏の空と、南極の空はつながっているのです。その空を求めて。

 

我々の向かうその先には、どのような空が広がっているのでしょうか。

越冬物資と、空を覆う巻雲
撮影:JARE62 新居見 励(2020年11月25日)

 

(JARE62 新居見 励)