こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です。
今日は、第1次南極地域観測隊(1956-58年)と共に南極に行った
カラフト犬と猫の「たけし」をご紹介します!
【カラフト犬】
有名なタロ・ジロをはじめ、第1次隊では22頭のカラフト犬が
犬ぞりを引くために南極に行きました。
第7次隊(1965-67年)まで、40頭近いカラフト犬が南極に行っています。
昭和基地で生まれた子犬もいるので、さらに多くのカラフト犬が
南極で過ごしているのです!
※昭和基地最後の犬についてはこちら
【たけし】
三毛猫の雄。
第1次隊の永田武(ながた たけし)隊長の名前をもらい、
「たけし」と名付けられました。
雄の三毛猫はとても珍しく、縁起がいいと言われ、航海の安全を願って
南極観測船「宗谷」に乗せられました。
カラフト犬と違ってそりを引くといった仕事などがなかった「たけし」。
主に隊員のペットとして活躍しました。
犬と猫と観測隊員。共に南極に行った仲間として、仲良く過ごしていたようです。
※現在では、環境保護のため、動物を南極に連れていくことは禁止されています。
カラフト犬とたけしについては、
2017年度「南極観測隊と動物たち~日本から南極に行った動物 初期観測隊と歩んだ道~」
2018年度「南極観測隊と動物たちⅡ」
2回の南極・北極科学館の企画展示でも詳しくご紹介しました
カラフト犬のタロは現在、余生を過ごした北海道大学植物園に、
ジロは国立科学博物館に、剥製が展示されています。
たけしは帰国後、第1次隊の作間隊員の家族の一員になりましたが、
1週間ほどして姿を消してしまいました。
その後のたけしの行方を知る人は誰もいません。
しかし…
な、なんと実は今、南極・北極科学館に、たけしがいるのです!!
じゃーん
こちらは、たけしの剥製…ではなく、精巧に作られたフェルト人形(猫形?)
山梨県立博物館夏期企画展・山梨放送開局65周年記念で今年度開催された
「すごすぎる!ねこ展~ヒトとネコとの出会いと共存の歴史~」。
その企画展でたけしを作っていただいたのです!
さらに!
このたけしをご寄贈いただき、南極・北極科学館に展示させていただくことになりました。
山梨県立博物館の皆さん、ありがとうございます!!
大切に展示させていただきます
11月下旬から開催予定の冬の企画展示(何の展示になるかお楽しみに!)開始まで、
第1次隊~第4次隊の写真やたけしを展示しています。皆さんぜひご覧ください。
ご来館をお待ちしております!
また、国立極地研究所では、所蔵する写真を公開しています。
カラフト犬やたけしの写真も見られますので、こちらもぜひどうぞ!
【南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
天気:晴れ
気温:-13.6℃
風向・風速:南3.7m/s
日の出:5:20
日の入:19:01
【東京都立川市】午前10時
天気:くもり
気温:23.0℃