こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です。

先週土曜日(10/19)にサイエンスカフェを開催しました!

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講師は、極地研究所生物圏研究グループの自見 直人(じみ なおと)さん。

Img_0317 今年度極地研究所に入られたばかりの若手研究者です。

海洋生物の新種の探索・進化をメインに研究をされており、
今回は「新種ってどうやって見つけるの?」というテーマで
お話をしていただきました!

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まずは「分類学」について。

分類学、と聞くと、難しい学問のように思ってしまいますが…
「まずは名前をつけて同じ特徴を持つもの同士でグループを作る」、
「細分化することによって、ものの分類がわかりやすくなる!」
ということなのだそうです。

普段の私たちの生活でも、分類学が活きています。
例えばスーパーでお茶を購入する際に、スムーズにお茶のコーナーに行けて、
自分の飲みたいお茶の種類を選べるのは頭の中で「分類」しているから。

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そして、生物の名前「学名」のお話。
全世界で一つの種の共通認識を共有できるようにするため、
生物の種名は、ラテン語で属と種の2つの名前で明記するとのこと。

ラテン語なのは、もう使われていない言語のため変化しないからなのだとか。
学名ってなんだか難しいなーと思っていましたが、お話を聞いて納得!

続いて海洋生物について。
多毛類(ゴカイ)の分類学的研究を中心に研究をしている自見さん。
標本も持って来てくださいました!

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Img_0322 触ってもOKとのことだったので、触ってみましたが(ひえー)…。

Img_0321会場にはなんとも言えない一体感が…
参加された皆さんは興味津々&和気藹々でした!

多毛類は多くの種類があり、北極~南極、陸・淡水・海どこにでもいて
新種も見つけやすいそうです。
では、どのような手続きを踏めば新種になるのか?についても
詳しくお話をしていただきました。

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Img_0334これまでに自見さんは20種類以上の新種を発表してきたそうです。
 

こちらの記事もぜひご覧ください↓

https://www.nipr.ac.jp/info/notice/20170121.html

いつもとは一味違った今回のサイエンスカフェ。
「生物分野の基礎的な研究がどういうものか知ることができてよかった」
「若手研究者の方の熱意やワクワク感が強く伝わってとても楽しめた」
「実物に触ることができるのは、すばらしい試み」等、
参加者の皆さんからうれしい感想をたくさんいただきました。
ご参加ありがとうございました


次回のサイエンスカフェは、11月16日(土)です。
ご来場をお待ちしております!!


【南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
天気:晴れ
気温:-11.4℃
風向・風速:北北東1.0m/s
日の出:3:48
日の入:20:23

【東京都立川市】午前10時
天気:晴れ
気温:17.8℃