こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です。

今年はアポロ11号月面着陸50周年ですね!
1969年7月16日13:32(現地時間)、ケネディ宇宙センターから打ち上げられたアポロ11号。
7月20日16:17(現地時間)に、人類初の月面有人着陸に成功しました。
「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ」という
アームストロング船長のことばが有名ですよね。
全世界で約5億人がその偉業を見守ったそうです。

そんな1969年。
氷床の調査に出かけていた第10次南極地域観測隊が、12月21日にやまと山脈で2個の隕石を発見。
数日中にさらに7個の隕石を発見し、計9個を持ち帰りました。
このことが発端となり、日本の観測隊は、現在ではなんと2万個近い隕石を南極で発見しています。

南極で隕石がたくさん見つかるのは、南極大陸をおおう氷(氷床)とその動き、そして地形などによって、
隕石が山の近くに集まるしくみがあるからです。
南極に特に隕石がいっぱい落ちるわけではなく、南極氷床が隕石を保存し運ぶ役目を果たしているのです。

南極隕石の集積機構はこちら↓

http://yamato.nipr.ac.jp/exploration/exploration2


南極・北極科学館では、観測隊が持ち帰って来た隕石の実物を展示しています。

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中には、月の隕石も。

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こちらは、1986年に第27次隊が採集した隕石(Y-86032:やまと山脈1986年32番目)です。
月の裏側から来たと考えられています。

Y-86032の偏光顕微鏡画像はこちら↓

https://www.nipr.ac.jp/science-museum/microscope/microscope_201408.pdf

今年の夏は、月の隕石の実物を見て、月に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

【南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
天気:晴れ
気温:-23.2℃
風向・風速:東南東2.5m/s
日の出:11:37
日の入:13:17

【東京都立川市】午前10時
天気:曇り
気温:20.3℃