こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です。
昨日1月29日は、昭和基地開設からちょうど61年目でした。
盛大な見送りを受けて、第1 次隊を乗せた「宗谷」が東京の晴海港を出航したのは、
1956年(昭和31年)11月8日のことです。
そして、1957年(昭和32年)1月29日、第1次隊永田武隊長以下全員が
そろってオングル島に上陸し、その地に「昭和基地」を開設することを決定しました。
第1 次隊の当初の目的は、「日本の南極観測基地として適当な地域を決定し、
基地建設を行い、必要な観測を行って、次年度における第2次隊による越冬観測の準備」で、
次年度に本観測として越冬を行う予定でした。
しかし、現地の状況が良好で、安全の見通しがたったため、
11人が越冬隊として残留することになり、南極での1年間の観測を遂行し
昭和基地で越冬ができる体制を確立します。
天候が悪化し、「宗谷」が氷に閉じこめられてしまうという危機はありましたが、
ソ連(当時) の「オビ号」に助けられてことなきを得ました。
第1次隊は、海氷の状態も良好で天候にも恵まれ、スムーズに事が運びましたが、
第2次隊は厚い氷と悪天候に阻まれ、越冬を断念することになります。
そしてその際、第1次隊で連れて行ったカラフト犬15頭は置き去りにされてしまいました。
もし第1次隊が、第2隊の様にうまくいかず、越冬を断念していたら、
カラフト犬は置き去りにされることはなかったのかもしれません。
でも、もし第2次隊の失敗がなければ、今日の南極観測はなかったかもしれません。
歴史に「もし」がないのは分かっていますが、ついそんなことを考えてしまいます。
南極観測の創成期とカラフト犬の物語については、
現在開催している企画展示に詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。
ご来館をお待ちしております!
南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
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風向・風速:北東4.6m/s
日の出:2:30
日の入:22:35
【東京都立川市】午前10時
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