こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です。
今日1月16日は、南極探検を行った白瀬矗(しらせ のぶ)が
1912年(明治45年)南極大陸に上陸した日です。
11歳で北極探検を志し、ずっと北極点踏破を夢見ていた白瀬。
しかし、1909年(明治42年)、白瀬が48歳のときに、アメリカの探検家ピアリーが
前人未踏の北極点踏破を成し遂げたことを知り、大きなショックを受けます。
そして、目標を南極探検に切り替えました。
翌年11月、白瀬隊は木造帆漁船を改造した「開南丸」で品川を出発します。
しかし、ニュージーランドのウェリントン港に着くまでに70日を要したため、
南半球の南極は夏から秋に移り変わって海氷が厚くなり、上陸を断念しました。
その後、再び南極を目指した白瀬隊は、1912年の今日、南極上陸を果たしました。
そして内陸を進み、1月28日に南緯80度5分に到達。その地を大和雪原(やまとゆきはら)と名付けました。
極地探検を夢見て40年。白瀬矗51歳のことでした。
南極点到達には至りませんでしたが、白瀬隊は全員無事帰還という快挙を成し遂げます。
これには日本中が湧き、盛大な歓迎を受けたそうです。
現在、昭和基地をはじめ、南極に4つの基地のある日本。
第2次世界大戦で敗戦国となった日本が南極観測に参加できたのは、
この白瀬南極探検隊の実績があったからと言っても過言ではありません。
それにしても、この「矗」という字、なかなか読めませんよね。
「直」が3つ。そびえ立つさま、まっすぐなさま、という意味だそうです。
極地探検を夢見てそれを果たした、白瀬の生き様を表しているようです。
南極・北極科学館には、小さいですが白瀬矗コーナーもありますよ。
ぜひご覧ください
【南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
天気:晴れ
気温:-0.9℃
風向・風速:西北西16.5m/s
☆白夜56日目
【東京都立川市】午前10時
天気:曇り
気温:8.8℃