こんにちは。
国立極地研究所 南極・北極科学館です!
 
日本気象学会の発行する英文レター誌「SOLA」に掲載された中で、
毎年優秀な論文を選定し、表彰するSOLA論文賞に、 
極地研・気水圏研究グループの後藤大輔助教を
主著者とする論文が選ばれました。
後藤助教らの論文は、「南極成層圏における
微量気体成分の時間・鉛直変動を観測的に初めて示した」
という点が高い評価を受けました。
 
先日(2月21日) 開催された、立川市協働企画公開講座・極域科学シリーズの
講師を務められたのが、今回このSOLA論文賞を受賞した後藤大輔助教 です。
こちらの講座には、寒い中たくさんの皆さんが参加され、
後藤先生のお話に熱心に聞き入っておられました。
 
今日はその講座でのお話を少しだけ紹介したいと思います。

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後藤先生は、成層圏という高度10-15km付近よりも高い大気中の
温室効果ガスの研究をされています。
温室効果気体の変動を理解する事で、地球のシステムを
解き明かしていくのがお仕事です。
 

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一年間の大気中の二酸化炭素の変化を動画と
グラフを見ながら解説していただきました。
春から植物の活動が活発になり、夏に二酸化炭素の濃度が極小になります。
秋になると北半球は夏に下がった二酸化炭素濃度があがっていき、
冬には更に濃度が高くなります。
この変化を定点で観測した結果、二酸化炭素濃度が
だんだん上がっていることがわかるのだそうです。
 
その他、炭素循環について、
気球による成層圏の大気の採取の方法、
実験や観測結果などについて、たくさんのお話をしていただき、
とても有意義な時間となりました。
 
 

【南極・昭和基地】午前4時(日本時間:午前10時)
天気:曇り
気温:-2.4℃ 
風向・風速:北東17.8m/s 
日の出:04:40
日の入:20:27

【東京都立川市】午前10時 
天気:晴れ
気温:4.7℃