教員南極派遣プログラムBLOG

スーパープレッシャー気球の放球

昭和基地では、16日にスーパープレッシャー気球の放球が行われました。

放球準備を行う村田隊員、遠藤隊員、堤隊員
撮影:JARE63 武善紀之(2022年1月6日)

 

スーパープレッシャー気球は南極大陸の上空を複数日に渡って漂い続けながら、大気の様子を観測します。気球には気圧計や気温計、GPSなどのデータを計測する計測装置が取り付けられています。装置が計測したデータはイリジウム衛星を通じて、地上へ送られます。また、データ受信だけでなく、イリジウム衛星を介することで、地上のPCから気球に、命令を送ることも可能です。

放球前の午前中には、気球が命令を正しく受信できるか、動作試験を行いました。

動作試験中の計測装置
撮影:JARE63 武善紀之(2022年1月6日)

 

イリジウム衛星への命令は、コマンドをメール送信することで行います。

メールでイリジウム衛星にコマンドを送る冨川隊員
撮影:JARE63 武善紀之(2022年1月6日)

 

メール送信後、実際に計測装置に取り付けた計器の針が動いたときには、「今この瞬間、宇宙に浮かぶ人工衛星からこの装置まで、電波が届いたんだ」と、感動しました。

  

気球の準備中には、ペンギン達も近くまで応援に来てくれました。

放球準備中の廃棄物保管庫とペンギン
撮影:JARE63 武善紀之(2022年1月6日)

 

気球は浮遊している間、7分半に1回、イリジウム衛星に計測データを送り続けます。昭和基地ではリアルタイムに、その軌跡やデータを見ることも可能です。毎日の楽しみが、1つ増えました。

放球直後の気球
撮影:JARE63 武善紀之(2022年1月6日)

 

(JARE63 武善紀之)

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