スノーモービル安全講習

日本では320日は春分の日ですが、南半球にある昭和基地では夏から冬に向かう季節でもあり、むしろ秋分の日と言った方がしっくりきます。秋の日はつるべ落としと言いますが、緯度の高い昭和基地は一日で5分程度日没時間が早くなるので、日本にいるとき以上にあっという間に暗くなっているように感じられます。

320日、昭和基地ではスノーモービル講習が実施されました。スノーモービルは雪上車と同じく海氷を移動するときの重要な移動手段の一つです。

講習では、車両担当の森脇隊員から操作方法だけでなく、乗車前の事前確認として、サイトカバーをあけ内部についた雪を落とす説明がありました。来年の62次隊が来るまでは新しい物資が届かないなので、限られた物資で一年乗り切るためには、故障のリスクを最小限に減らすことも大切なのです。

スノーモービルのサイドカバーを空けて説明をする車両担当隊員
撮影:JARE61 吉井聖人(2020年3月20日)

 

スノーモービルの操作に慣れた後は、実際に海氷上で練習をします。参加した隊員には日ごろバイクに乗っている隊員もいましたが、舗装された道路ではなく凹凸のある海氷上でのスノーモービルの操作に四苦八苦していました。

海氷上でスノーモービルを走らせる隊員たち
撮影:JARE61 吉井聖人(2020年3月20日)

 

四苦八苦していたとはいえ、そこは普段重機などの操作をする機会の多い隊員たち。30分もすれば、華麗に乗りこなし、氷上を駆け抜けておりました。

今後は海氷上での作業や観測で、スノーモービルが大いに活躍してくれることと思います。

岩島とスノーモービル
撮影:JARE61 吉井聖人(2020年3月20日)

 

(JARE61 吉井聖人)